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Q:めっきの耐久性を高める方法はありますか?
A:はい、めっきの耐久性を高めるためには “めっき厚さの最適化” と “適切な後処理” 、そして “使用環境に合っためっき選定” の3つが特に重要です。
めっきの耐久性(耐摩耗性・耐食性・長寿命化)は、単に「めっきすれば強くなる」という単純なものではありません。
以下のポイントを押さえることで、製品の性能を大きく向上させることができます。
① めっき厚さを適切に管理する(最も重要)
耐久性を高める際に最も効果的なのが、めっき厚の最適化です。
・耐摩耗性を高めたい → 厚めっきが有効(例:硬質クロムで数十~数百µm)
・耐食性を重視 → 均一な膜厚と十分な皮膜厚が重要(ニッケル系・クロム系など)
特に硬質クロムめっきの場合は、
厚めっき(例:150µm以上)によって寿命が大きく伸びるケースが多くあります。
※ 弊社では、用途に応じて膜厚1mm級の肉盛りめっきの実績もあります。
② 後処理(パッシベーション・シール処理)で保護性能を強化
めっき皮膜は、後処理を加えることでさらに耐久性を向上できます。
代表的な後処理は以下の通りです。
・パッシベーション処理
→ ステンレスや亜鉛めっきに多く採用。腐食を抑制し耐食性を向上。
・シール処理(封孔処理)
→ 皮膜内部の微細孔を塞ぎ、耐食性をさらに強化。
・ベーキング処理(硬質クロム等)
→ 水素脆性を軽減し、機械強度を安定化。
後処理は単なる「追加作業」ではなく、製品を長く使うための重要な工程です。
③ 使用環境に合っためっき素材を選ぶ
使用条件に対して適切なめっきを選ぶことで、耐久性は大きく変わります。
● 例)摩耗が激しい部品 → 硬質クロムめっき
耐摩耗性が高く、滑り性にも優れるため、摺動部品に最適。
● 例)食品・水回り → ニッケル系、クロム系めっき
耐食性を確保したい場合に有効。
● 例)軽度の防錆 + コスト重視 → 亜鉛めっき
安価で使いやすく、建築・自動車部品で広く利用。
製品の「使用温度」「負荷」「湿度」「薬品の有無」などを踏まえて選定することが重要です。
まとめ : 耐久性向上のカギは “厚さ × 後処理 × めっき選定”
めっきの耐久性は、
(1)適切な膜厚管理
(2)後処理の追加
(3)環境に合っためっき方法の選択
の組み合わせで大きく変わります。
耐久性に課題がある場合は、
「膜厚を増やす」「後処理を追加する」「めっきの種類を見直す」ことで、製品の寿命を大幅に延ばせます。
用途やお困りごとを教えていただければ、最適な方法をご提案できますので、ぜひご相談ください。
近畿防蝕株式会社
兵庫県三木市別所町近藤中川原248-7
TEL:0794-82-0096
FAX:0794-82-9020
http://kinki-boushoku.co.jp
| 会社名 |
近畿防蝕 株式会社 (きんきぼうしょく) |
エミダス会員番号 | 87574 |
|---|---|---|---|
| 国 | 日本 | 住所 |
日本 兵庫県 三木市 |
| 電話番号 | 0794-82-0096 | FAX番号 | 0794-82-9020 |
| 資本金 | 2,700 万円 | 年間売上高 | 100,000 万円 |
| 社員数 | 60人 | 担当者 | 古塚 |
| 産業分類 | 重電関係 / 産業用機械 / 電子部品 | ||
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