通信機器に使われるアルミ筐体用のプレート部品は、見た目の美しさだけでなく、平面度や平行度など厳しい寸法精度も求められます。A5052材は強度と加工性のバランスに優れていますが、広い面積を削る際には反りや歪みが課題になり、治具や切削条件に工夫を凝らす必要がありました。

◇A5052アルミ板とは？
耐食性や強度に優れた中程度の硬さをもつアルミ合金です。電子機器や通信機器の筐体、ブラケット、放熱板などに広く用いられており、切削加工との相性が良く、寸法安定性にも定評があります。

◇製品詳細
・素材：A5052（アルミ合金）
・サイズ例：250×200×10mm
・加工精度：平面度0.05mm以内、平行度0.02mm以内
・仕上げ：バリ取り・黒アルマイト処理可
・対応数量：1枚から小ロット（～20枚程度）まで対応

◇特長
・厚み・幅にわたる広面積加工でも平面度を確保
・曲がりを抑えるクランプと最適な切削工程
・加工後の反りを抑える工程分割と冷却対策
・外観品質と機能性を両立した仕上げ対応

◇使用例
・ルーター・スイッチなどの通信機器用筐体ベース
・光ファイバー関連機器の内部取付け板
・屋内外通信設備の取り付けパネル
・筐体モジュールの放熱ベース部材

◇加工方法
五軸マシニングセンタ「MU-400VⅡ」や立型センタを使用し、厚みと平面の均等切削を実施。バリや二次バリは手仕上げとツール制御で除去。必要に応じてアルマイト処理や組付け穴の精度保証にも対応しています。

◇取組み
工程設計の段階で熱変異による変形を予測し、プログラムと治具の両面から対策を実施。材質特性と構造要求のバランスを意識した設計・加工提案で、安定した品質と納期短縮を実現しています。

◇まとめ
A5052材によるアルミ板加工は、通信機器の精密な筐体設計に欠かせません。アイジェクトでは、高平面度と安定した仕上げ品質を両立した加工体制で、設計支援から加工・仕上げまで柔軟に対応しています。

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