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工場内エレベーターに使用されるプラットフォームは、人や物を安全に支えるため、高い剛性と寸法精度が求められる重要構造部品です。今回は、2000mmを超える大型サイズの鉄製プラットフォームを高精度に仕上げた加工事例を紹介します。レーザー切断から曲げ、ガスシールド溶接、塗装・表面処理まで一貫して行い、精密な組立と仕上げを実現しました。
【製品概要】
・製品名:工場内エレベーターのプラットフォーム
・素材:鉄(スチール)
・板厚:3.2mm、4.5mm(縞鋼板)
・業界:エレベーター・搬送設備
・加工方法:レーザー切断・曲げ・ガスシールド溶接・塗装・表面処理
・寸法:2500×2500×160mm
本製品は、工場内で使用されるエレベーターの床面を構成するプラットフォームです。重量物を載せても変形しない強度が求められるほか、安全性の観点からも高精度な組立が必須となります。
【大型構造品に求められる高精度加工】
今回の製品は2500mm×2500mmを超える大型サイズでありながら、各接合面の隙間を0.5mm以内、組立後の対角長さを2mm以内に収めるという厳しい精度要求がありました。
大型フレームの場合、溶接熱による歪みや膨張が問題となります。そこで、以下のような加工技術を組み合わせて精度を確保しました。
・高精度レーザー切断による基準寸法の確保
・曲げ加工時の角度補正と応力分散
・溶接治具を用いた位置決めと歪み制御
・仮付け段階での対角長さ測定と補正
これにより、長さ2000mmを超える大型構造品でありながら、平面度・直角度ともに高精度を実現しています。
【チャンネル構造と縞鋼板の組み合わせ】
プラットフォームは3.2mm厚のスチール板を曲げてチャンネル構造体を製作し、その上に4.5mm厚の縞鋼板を溶接して組み上げています。この構造により、軽量化と強度の両立を実現しました。
チャンネル構造は、部材のねじれを抑えながら全体のたわみを軽減する設計であり、溶接後も高い剛性を維持します。縞鋼板を上面に採用することで、滑り止め効果を持たせ、安全性を高めています。
・チャンネル構造で高い剛性を確保
・縞鋼板による滑り防止と耐摩耗性の向上
・構造全体の軽量化と強度バランスを最適化
【歪みを抑える溶接技術】
溶接工程では、ガスシールド溶接を採用しています。ガスシールド溶接は、アークの安定性が高く、溶け込みが均一になるため、厚板溶接でも歪みを最小限に抑えることができます。
さらに、溶接順序を工夫することで、熱の集中による変形を防止。各部材の接合前後に仮組立を行い、寸法精度を確認しながら本溶接を進めています。
・溶接順序の最適化による熱歪みの低減
・溶接前の仮組立で寸法精度を確認
・溶接後の平面度補正と仕上げ処理
これらの工程管理によって、溶接後のねじれや反りを最小限に抑え、高い組立精度を実現しました。
【塗装・表面処理による耐久性向上】
エレベーター内部では、油や粉塵、水分などが付着する環境で使用されるため、表面処理による防錆対策が重要です。ガスシールド溶接後、脱脂・塗装・表面処理を行い、長期耐久性を確保しています。
・塗装前に全面研磨でスパッタ除去
・密着性を高める下地処理を実施
・防錆性能を向上させる焼付塗装を採用
これにより、機能面だけでなく外観品質も高め、安全性と耐久性の両立を実現しました。
【まとめ】
今回紹介した工場内エレベーターのプラットフォームは、2000mmを超える大型サイズでありながら、高精度な組立・溶接を実現した事例です。レーザー切断・曲げ・溶接・塗装までの一貫加工により、強度・精度・外観品質のすべてを高いレベルで両立しています。大型構造品やフレーム製作での精度確保や歪み対策でお困りの際には、ぜひご相談ください。
【お問い合わせ先】
株式会社岩本鉄工所
石川県小松市吉竹町タ33番地
TEL:0761-22-1486
FAX:0761-21-7701
URL:https://www.tk-iwa.jp/
溶接板金加工.com:https://yousetsubankinkakou.com/
| 会社名 |
株式会社 岩本鉄工所 (いわもとてっこうしょ) |
エミダス会員番号 | 79122 |
|---|---|---|---|
| 国 | 日本 | 住所 |
日本 石川県 小松市 |
| 電話番号 | 0761-22-1486 | FAX番号 | 0761-21-7701 |
| 資本金 | 1,000 万円 | 年間売上高 | 48,100 万円 |
| 社員数 | 35人 | 担当者 | 岩本 純一 |
| 産業分類 | 工作機械 / 産業用機械 / 輸送機器 | ||
| 主要取引先 |
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