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建設機械の操作スティックに取り付けられるブラケットは、操作の正確さと安全性を支える重要な部品です。今回は、スチール(鉄)を使用した操作スティック用ブラケットの加工事例を紹介します。溶接後に機械加工を行わず、完品溶接で同軸度を確保することで、高精度とコストダウンを同時に実現した取り組みについて解説します。
【製品概要】
・製品名:建設機械の操作スティック用ブラケット
・素材:スチール(鉄)
・板厚:9.0mm、12.0mm
・業界:建設機械
・加工方法:曲げ加工・溶接
・寸法:600×350×230mm
このブラケットは、操作スティックを支える軸部に取り付けられる部品で、2か所の穴にピンを通してスティックの動きを制御します。ピン位置のずれは操作感や耐久性に直結するため、同軸度の精度が特に重要です。
従来は、溶接後に機械加工を行い穴位置を調整していました。しかしこの方法では、加工工数が増えコストが上昇する課題がありました。そこで、工程を見直し、完品溶接による精度確保に切り替えました。
【完品溶接による精度確保】
完品溶接とは、溶接前に精度を確保した部品を組み立て、最終的な仕上げを溶接で完結させる加工方法です。今回の製品では、片側の穴とピンを先に固定し、もう一方の部品を基準に合わせながら溶接する方法を採用しました。
この方法により、従来必要だった機械加工を省略しつつ、溶接だけで同軸度を確保できるようになりました。さらに、溶接時の熱変形を抑えるために拘束治具を工夫し、歪みを分散させる順序で溶接を行っています。その結果、ピン穴の中心ずれを0.2mm以内に抑えることができました。
【曲げ加工と組立の工夫】
このブラケットは、板厚9mmと12mmのスチールを組み合わせた構造です。曲げ加工では、板厚によって反発量が異なるため、角度補正を加えて精度を確保しています。
曲げ後は仮組みの段階で寸法確認を行い、全体の直角度や穴位置を測定します。その後、完品溶接によって組み立てることで、最終製品として高い寸法精度を維持しています。こうした工程管理により、加工の安定性と量産時の再現性を両立しています。
【完品溶接のメリット】
完品溶接の採用により、次のような効果を得られました。
・機械加工工程を省略し、約25%のコスト削減を実現
・熱変形を抑制し、同軸度の安定化を実現
・治具を活用した再現性の高い生産体制
・部品点数の削減による組立効率の向上
このように、完品溶接は単にコストを抑えるだけでなく、精度と効率の両立を実現する有効な工法です。特に、高精度を求められる建設機械部品において、大きな効果を発揮します。
【品質検査と精度管理】
溶接後は三次元測定器を用いて、ピン穴の位置や同軸度を確認しています。治具を使った溶接により、複数ロットでも寸法ばらつきを最小限に抑えることが可能です。また、溶接部の仕上げや外観にも配慮し、強度と見た目の両方で品質を確保しています。
【技術的なポイント】
・9mm・12mmのスチール材を用いた厚板溶接構造
・溶接のみで同軸度±0.2mmを確保
・完品溶接による工程削減とコストダウン
・歪みを抑える溶接順序と治具設計
・量産時も安定した寸法精度
【今後の応用展開】
今回の技術は、ブラケット以外にもピン結合部を持つ構造体や、回転軸を有する部品などに応用できます。特に、精度要求の高い溶接構造物では、完品溶接によって加工後の追加工を省略できるため、コストと納期の両面で効果的です。
【まとめ】
建設機械の操作スティック用ブラケットの加工事例では、完品溶接の導入により、同軸度精度を維持したまま工程短縮とコストダウンを実現しました。歪みを抑える溶接ノウハウと精度管理の徹底により、品質を保ちながら生産性を向上させています。
溶接構造品で同軸度や寸法精度に課題を感じている場合は、完品溶接を取り入れた加工設計を検討することで、品質とコストの両立が可能になります。
【お問い合わせ先】
株式会社岩本鉄工所
石川県小松市吉竹町タ33番地
TEL:0761-22-1486
FAX:0761-21-7701
URL:https://www.tk-iwa.jp/
溶接板金加工.com:https://yousetsubankinkakou.com/
| 会社名 |
株式会社 岩本鉄工所 (いわもとてっこうしょ) |
エミダス会員番号 | 79122 |
|---|---|---|---|
| 国 | 日本 | 住所 |
日本 石川県 小松市 |
| 電話番号 | 0761-22-1486 | FAX番号 | 0761-21-7701 |
| 資本金 | 1,000 万円 | 年間売上高 | 48,100 万円 |
| 社員数 | 35人 | 担当者 | 岩本 純一 |
| 産業分類 | 工作機械 / 産業用機械 / 輸送機器 | ||
| 主要取引先 |
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