建設機械部品
建設機械に搭載される燃料タンクは、耐久性と気密性が求められる重要部品です。今回は、従来の樹脂製タンクで発生していた燃料漏れの問題を、スチール製の溶接ユニットによって解消した事例を紹介します。溶接技術と検査体制を組み合わせることで、液漏れを防ぎ、高い品質と信頼性を確保しています。
【製品概要】
・製品名:建設機械の燃料タンク用ユニット
・素材:スチール(鉄)
・板厚:3.2mm、4.5mm、6.0mm
・業界:建設機械
・加工方法:曲げ加工・溶接
・寸法:250×200×90mm
この製品は、建設機械の燃料タンク内部で使用されるユニットです。耐久性や耐圧性が求められる部位のため、溶接による構造補強が不可欠です。従来は樹脂材が使用されていましたが、長期使用時に微細な亀裂や熱変形が発生し、燃料漏れのリスクが課題となっていました。
【樹脂からスチールへ素材変更した理由】
樹脂製タンクは軽量で加工性に優れる一方、燃料や溶剤による化学的影響を受けやすく、経年劣化で変形や漏れが生じやすい素材です。特に建設機械のように振動や衝撃を受ける環境では、素材の強度不足が問題になります。
そこで、スチール(鉄)材を採用し、耐圧性と気密性を重視した溶接構造に変更しました。スチールは耐久性に優れ、長期間使用しても形状変化が少なく、燃料漏れリスクを大幅に低減できます。
【気密性を確保する溶接技術】
燃料タンクユニットの最大のポイントは、気密性を確保する溶接精度にあります。複数の部品を溶接で組み合わせる際、わずかな歪みや隙間が液漏れの原因となります。そのため、溶接条件の管理を徹底し、溶け込み深さやビード幅を均一に保つことが重要です。
・溶接部は全周溶接で構成し、溶接ビードを均一に制御
・熱変形を防ぐため、溶接順序と冷却工程を最適化
・歪みを抑えるための拘束治具を使用
これらの工夫により、長期間使用しても燃料漏れのない高品質な構造を実現しています。
【液漏れ検査と品質管理体制】
燃料タンクユニットは、完成後に全数検査を実施しています。特に溶接部は液漏れのリスクが高いため、水没検査やエアリーク検査を行い、気密性を確認しています。わずかな漏れも見逃さないよう、圧力保持時間や圧力値の変化をモニタリングし、検査結果をデータとして記録します。
・全数液漏れ検査(エアリーク・水没検査)
・三次元測定による寸法確認
・トレーサビリティに基づく製造履歴管理
このように、設計から製造・検査までの一貫した品質管理体制により、安定した品質を確保しています。
【設計改善によるコストダウン効果】
スチール化によって一見コストが上がるように思われますが、実際には長期的な視点で見るとコストダウンにつながります。燃料漏れの再発防止による修理・交換コストの削減、検査・メンテナンス頻度の低減など、トータルコストの最適化を実現しました。
また、溶接構造を最適化することで部品点数を減らし、組立工程の短縮にも成功しています。これにより、生産性の向上と安定供給が可能となりました。
【今後の展開と応用分野】
このスチール製燃料タンクユニットは、建設機械以外にも、油圧機器や農業機械など、液体を扱う装置全般に応用可能です。高い耐圧性と気密性が求められる用途において、同様の構造設計・検査体制を活用することで、安全性と信頼性の両立が期待できます。
【まとめ】
燃料タンクユニットの気密性を確保するには、高精度な溶接技術と厳格な検査体制が不可欠です。本事例では、樹脂材からスチール材への素材変更により、耐久性・気密性を向上させ、燃料漏れの課題を解決しました。今後も、品質と安全性を重視した部品設計と製造技術が、建設機械の性能向上に大きく貢献していきます。
【お問い合わせ先】
株式会社岩本鉄工所
石川県小松市吉竹町タ33番地
TEL:0761-22-1486
FAX:0761-21-7701
URL:https://www.tk-iwa.jp/
溶接板金加工.com:https://yousetsubankinkakou.com/
| 会社名 |
株式会社 岩本鉄工所 (いわもとてっこうしょ) |
エミダス会員番号 | 79122 |
|---|---|---|---|
| 国 | 日本 | 住所 |
日本 石川県 小松市 |
| 電話番号 | 0761-22-1486 | FAX番号 | 0761-21-7701 |
| 資本金 | 1,000 万円 | 年間売上高 | 48,100 万円 |
| 社員数 | 35人 | 担当者 | 岩本 純一 |
| 産業分類 | 工作機械 / 産業用機械 / 輸送機器 | ||
| 主要取引先 |
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