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【銅にはどのような種類がある?】
銅は、優れた電気伝導性・熱伝導性・耐食性を持つ非鉄金属です。
一般に「銅」と呼ばれる材料には、銅の純度が高い純銅だけでなく、亜鉛やスズなどを加えた銅合金も含まれます。
代表的な種類は次の3つです。
・純銅
・黄銅(真鍮)
・青銅
それぞれ成分や特徴が異なるため、導電性、強度、加工性、耐摩耗性、使用環境などに応じて使い分ける必要があります。
【純銅とは?】
純銅とは、銅の純度が高く、銅本来の電気伝導性や熱伝導性を活かした材料です。
代表的な種類には次のものがあります。
・C1100(タフピッチ銅)
・C1020(無酸素銅)
・C1220(りん脱酸銅)
~純銅の特徴~
・電気伝導性が非常に高い
・熱伝導性に優れる
・展延性が高い
・曲げ加工や絞り加工に適している
・耐食性に優れる
~純銅の主な用途~
・電線、ケーブル
・電気端子
・バスバー
・コネクタ
・放熱部品
・熱交換器
・給水管、給湯管
純銅は導電性や熱伝導性を重視する部品に適しています。
一方で、黄銅と比較すると柔らかく粘りがあるため、切削時には切りくずやバリ、変形に注意が必要です。
【黄銅(真鍮)とは?】
黄銅は、銅に亜鉛(Zn)を加えた銅合金です。一般には「真鍮」とも呼ばれます。
亜鉛を加えることで、純銅よりも強度や切削性が向上します。
代表的な種類には次のものがあります。
・C3604(快削黄銅)
・C3771(鍛造用黄銅)
・C6801(鉛レス黄銅)
~黄銅の特徴~
・切削加工性に優れる
・熱間鍛造に適している
・強度と加工性のバランスが良い
・耐食性に優れる
・複雑形状の量産に向いている
~黄銅の主な用途~
・配管継手
・バルブ部品
・水栓金具
・ガス機器部品
・空圧機器部品
・電気部品
黄銅は、鍛造で完成形状に近い素材を成形し、必要な部分だけを切削する「鍛造+切削」に適した材料です。
【青銅とは?】
青銅は、銅にスズ(Sn)などを加えた銅合金です。
一般には鋳造によって製造されることが多く、砲金と呼ばれる材料も青銅系の銅合金に含まれます。
代表的な材質には次のものがあります。
・CAC402
・CAC403
・CAC406
・CAC406C
~青銅の特徴~
・耐摩耗性に優れる
・耐食性が高い
・摺動性に優れる
・鋳造による複雑形状の成形に適している
~青銅の主な用途~
・軸受
・ブッシュ
・ポンプ部品
・バルブ部品
・船舶部品
・水門設備
青銅は、摩擦や摩耗が発生する部品、腐食性の高い環境で使用される部品に適しています。
【純銅・黄銅・青銅の違いを比較】
~純銅~
主成分・・・銅
電気伝導性・・・非常に高い
熱伝導性・・・非常に高い
強度・・・比較的低い
切削性・・・注意が必要
鍛造性・・・材質・形状による
耐摩耗性・・・比較的低い
主な用途・・・電気・放熱部品
黄銅(真鍮)
主成分・・・銅+亜鉛
電気伝導性・・・良い
熱伝導性・・・良い
強度・・・高い
切削性・・・非常に良い
鍛造性・・・非常に良い
耐摩耗性・・・良い
主な用途・・・継手・バルブ
青銅
主成分・・・銅+スズなど
電気伝導性・・・純銅より低い
熱伝導性・・・純銅より低い
強度・・・高い
切削性・・・材質による
鍛造性・・・一般に鍛造用途は少ない
耐摩耗性・・・非常に良い
主な用途・・・軸受・ポンプ
【用途に応じた銅材料の選び方】
銅材料を選ぶ際は、最も必要な性能を明確にすることが重要です。
~純銅が向いている場合~
・高い電気伝導性が必要
・高い熱伝導性が必要
・曲げ加工や成形加工を行う
・放熱性能を重視する
~黄銅が向いている場合~
・切削加工性を重視する
・強度が必要
・熱間鍛造で量産したい
・気密性や耐圧性が必要
~青銅が向いている場合~
・耐摩耗性が必要
・摺動部品として使用する
・腐食環境で使用する
・鋳造で複雑形状を作りたい
どの材料が優れているかではなく、製品に求められる性能に合っているかで判断します。
【加工方法によっても材料選定は変わる】
銅材料の選定では、完成品の性能だけでなく、加工方法も考慮する必要があります。
純銅は柔らかく粘りがあるため、切削加工では切りくずが長くなったり、加工面にバリが発生したりすることがあります。
黄銅は切削加工や熱間鍛造に適しており、精密部品や量産部品を効率よく製造できます。
青銅は鋳造品として使用されることが多く、鋳造後に必要な部分を切削して仕上げる方法が一般的です。
同じ銅系材料でも、材質によって適した工法は異なります。
【当社が考える銅材料の選び方】
当社では80年以上にわたり、黄銅・銅を中心とした非鉄金属加工に携わり、材料調達から熱間鍛造、切削加工、検査まで一貫して対応してきました。
実際の製造現場では、材料名だけで材質を決めることはありません。
次の条件を総合的に確認します。
・必要な電気伝導性
・必要な強度
・耐摩耗性
・気密性、耐圧性
・部品形状
・生産数量
・加工精度
・使用環境
・製造コスト
例えば、制御機器向け端子など、導電性を優先する部品では純銅が候補になります。
一方、ねじ部や接続部に強度が必要な場合、切削加工を効率化したい場合には、C3604などの黄銅が適していることがあります。
配管継手やバルブ部品のように、気密性・耐圧性・量産性が必要な製品では、C3771を熱間鍛造し、ねじ部やシール面だけを切削する工法をご提案するケースがあります。
また、摩耗が発生する軸受や摺動部品では、青銅を検討する必要があります。
当社では「純銅・黄銅・青銅のどれを使うか」だけでなく、加工方法や生産数量まで含め、品質とコストのバランスが取れる材料・工法を検討しています。
【銅材料の選定でよくあるご相談】
当社では次のようなご相談に対応しています。
・純銅と黄銅のどちらが適しているかわからない
・導電性を維持しながら強度を高めたい
・切削加工から鍛造へ変更したい
・耐摩耗性の高い材料を探している
・鉛レス黄銅へ変更したい
・図面段階から材質を相談したい
材質選定の初期段階からご相談いただくことで、用途に適した材料と加工方法をご提案できます。
【まとめ】
銅材料は、大きく純銅・黄銅・青銅に分けられます。
~純銅~
・電気伝導性、熱伝導性に優れる
・電気部品や放熱部品に適している
~黄銅~
・切削性、鍛造性、強度のバランスに優れる
・配管継手、バルブ、機械部品に適している
~青銅~
・耐摩耗性、耐食性に優れる
・軸受、ポンプ、摺動部品に適している
材料選定では、材料単体の特徴だけでなく、使用環境、加工方法、生産数量、製造コストまで含めて検討することが重要です。
当社では黄銅・銅などの非鉄金属加工で培った経験を活かし、用途や要求性能に応じた材質・工法をご提案しています。
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