PEEK樹脂でEV用ギア
掲載日:2022年05月17日 新聞掲載
有限会社飯田製作所(横浜市泉区、社長野渡透一)は、スーパーエンジニア
リングプラスチックのPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)で、電気自動車
(EV)などの言動伝達装置用ギアを生産する射出成型技術開発に着手した。
今秋をめどに福島工場(福島県本宮市)に射出成形機を導入し、2023年末
までに実証と試作を進め、24年後半にも量産の開始を目指す。
飯田製作所は、福島工場と福島第2工場(福島県本宮市)でフッ素樹脂(PTFE)を
切削加工して従来の自動車用小口径部品や建機・産業機器用の大口径部品を
年間1億2000万個程度生産している。EVの普及を見据え、軽量で耐久性の高い
PEEKで重要部品である動力伝達用ギアを開発することにした。同事業は経済
産業省から22年度の事業再構築助成事業の採択を受けている。
切削加工前に模擬解析ソフトウエアを活用し、PEEK樹脂への転換のために
技術を高度化する。切削加工実験の検証・解析を進め、市場への投入期間を
短縮していく。ギアを構成する周辺部分(ブランク)を射出成型機で加工。ブランク
内に入る歯車を精密加工(切削)し、高い歩留まりの実現を目指す。品質の保証
体制も整え、400℃クラスの耐熱成型が可能な射出成型機を10月以降に導入する。
PEEKの仕様によって従来使われている金属と比べ、部品の厚さを薄くできるほか
重量も6分の1に軽量化できるという。EVに必要な小型・軽量化に対応した樹脂
製品として製品化を目指す。
最終更新日:2022-09-15
飯田製作所 樹脂ベアリング開発 耐摩耗・耐熱性に優れる
掲載日:2021年07月21日 新聞電子版掲載
有限会社飯田製作所(横浜市泉区、社長 野渡透一)は、自社開発のオール
樹脂ベアリングを9月に市場投入する。外径部品と内径部品は、フッ素樹
脂(PTFE)とカーボンで、内径部分にポリエーテルエーテルトン(PEEK)製
の円柱状ベアリングを入れる。摺動性が高く、強酸・強アルカリ環境にも強い。
薬品関連や各種研究所、水中で使用する機器などを対象に販売する。
飯田製作所の強みであるPTFE加工技術を生かして開発した。金属のボール
ベアリングは、球への加重を点で受けるのに対し、開発した円柱状ベアリング
は線で受ける構造で耐久性が高い。荷重がかかる横軸と縦軸仕様があり、外
径はそれぞれ20mm~30mm、30mm~60mm。マイナス10~50℃で強酸・強
アルカリ環境も含めた100万回転の耐久性試験では、耐摩耗性、耐熱性で優れ
た性能を確認した。
9月にはまず縦軸仕様を発表する。価格は1個6,000~8,000円を想定。薬品工場
や研究施設の他、ボールベアリングと異なりグリースを必要としないため、食品工
場、医薬品工場などへの需要も見込む。
同社は福島工場(福島県本宮市)、福島第2工場(同)を生産・開発拠点とし、PTFE
の切削加工で自動車、建機、産業機器部品などを年1億2000万個生産する。
最終更新日:2022-09-15
PTFE・金属材接合 飯田製作所 引っ張り強度90Kg
掲載日:2020年05月20日 新聞掲載
有限会社飯田製作所(横浜市泉区、社長 野渡透一、024-719-3849)は、
フッ素樹脂(PTFE)とアルミニウム、ステンレス、マグネシウム、チタンをそ
れぞれ接合し、引っ張り強度が1平方センチメートルあたり90キログラムの
材料を開発した。摺動抵抗抵抗が少なく、配合することで耐摩耗性も向上
する素材で、ロボットの駆動部や海洋機器、航空機向けなどに展開を目指
す。実用化に向けた市場調査を始める一方、関連企業との連携も進める。
PTFEは250℃に耐える耐熱性や高い耐摩耗性、絶縁性を持つ。一方、表
面が円滑で接着剤が付きにくく、金属との接合は困難だった。飯田製作所
は、適切な温度と圧力を数時間かけてPTFEと金属の接合に成功。それぞれ
の特性を活かした材料を開発した。ただ、2種類の素材は線膨張率が10倍以
上異なる。今後は実用化へ向けて、低温や高温などさまざまな温度で試験し、
耐久性を実証する方針だ。
今回開発した材料は、回転体などの摺動材に向く。さらに海水によるさびにも
強く、海洋生物が付着しないため、船の構造物や可動部などの海洋機器で実
用化が見込まれる。また軽量化が求められる航空機の客席シート材や、自動
車の室内材としても利用できるという。
同社は、福島工場(福島県本宮市)、同第2工場(同)を開発・生産拠点とし、
PTFEの切削加工による車のエンジン、ブレーキ向けシール部品を製造する。
2019年度の売上高は20億円。建機、産業機器の油圧機器向けのシール部品
も手掛け、年間1億個以上のフッソ樹脂製品を生産。売上高に占める自動車向
けは55%。産機向けは45%となっている。
最終更新日:2022-09-15
フッ素樹脂部材開発加速 飯田製作所一貫評価体制を整備
掲載日:2019年08月05日 新聞掲載
有限会社飯田製作所(横浜市泉区、野渡透一社長、045-719-3849)は、
福島工場(福島県本宮市)と福島第2工場(同)でフッ素樹脂(PTFE)を
用いた部材の開発を加速する。福島工場に高圧試験機を設置。耐久力
や水素環境下で材料の劣化などを一貫して評価できる体制を整えた。
PTFEの持つ耐熱性、絶縁性の高さ、加工性の良さを生かし、ロボットの
駆動部や海洋開発機器向けベアリング材、水素プラント向けシール材の
製品化を目指す。
PTFEは250℃に耐える耐熱性や、絶縁性に優れ、割れにくい特徴がある。
飯田製作所は、現在2工場に数値制御(NC)旋盤を80台、マシニングセン
ターを3台配置。ロボット関連の中枢部品などの事業化を急ぐ。ロボット向けは
可動部のウエアリング(軸受材部品)関連への採用を目指し開発する。また
水素ステーション・プラント向けではガスシール材などを開発、実用化する。
海流発電向けにも可動部への利用を目指している。製品は試験機で一貫評
価をすすめており、ロボット関連部品などは製品化へのデータ取得を進め、年
内にも事業化する。同社はPTFEの切削加工による車のエンジン、ブレーキ向
け部品や建設機械・産業機械などの油圧機器向けのシール部品を手掛ける。
年間1億個以上のPTFE製品を生産している。PTFE製品の用途拡大に注力し
ており、これまでOリングをPTFEで製作し、加工法の特許を日本、米国、欧州
連合(EU)で取得している。
最終更新日:2022-09-15
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