【　引張ばね　テンションスプリング　初張力とは　】

引張バネのボディは、通常写真のように密着巻きされてます。
「密着」とは、となり合う線と線どうしが互いに「くっ付き合っている」状態ですが、この「くっ付き合う力」が初張力です。
ちょっと分かりにくいでしょうか。

写真の引張バネ（親指くらいの大きさ）のフックを持って左右に引っ張る、という実験を想像してみてください。
くっ付いている線と線がわずかに離れるまで＝密着のボディにスキマが出来はじめるまで、少しずつ力を加えながら引っ張ります。

この時、すぐにスキマが出来る場合は、「くっ付き合う力」が弱い、初張力＝弱、です。
逆に、力を込めて引っ張っても、なかなかスキマが出来ない場合は、「くっ付き合う力」が強く、初張力＝強、の状態です。

この実験の際、片方のフックに「バネ秤」を取り付けると、簡易的に初張力を測定することができます。
ボディにスキマが出来はじめた時にバネ秤にかかる力≒初張力です。

実はこの初張力の強弱は、私たちメーカーが調整しているものです。
バネ加工機の設定を変えることで、狙った初張力でバネを巻くことができるのです。

ただ困ったことに、初張力には「加工に適した強さ」があり、弱すぎると加工が安定せず、強すぎると加工自体困難になる、という性質があります。
どこまで強く（弱く）加工できるかは、材質や形状、加工設備によっても異なりますので、私たちメーカーにお問い合わせ頂くのが近道だと思います。
（下記リンク”詳細はこちら”もご参照ください）

ご不明の点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

ばね、スプリングの鶴岡発條株式会社
技術担当：氏家（うじいえ）

電話：0235-22-0407　FAX：0235-22-0546
メール：web@tohj.com
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