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レーザー加工におけるブランクと終値設定、および分割加工の活用について
レーザー加工機を用いたブランク作業では、製品や部品の形状に応じて様々な工夫が求められます。
特に、穴あけや形状抜きなどの工程においては、加工の開始点・終点、すなわち「始点」と「終値(終点)」の設定が、製品品質や加工効率に大きく影響します。
今回は、ブランク作業における「終値」の役割と、穴抜き時に発生する問題、そしてその対策として有効な「分割加工」について詳しく解説します。
▽1. 終値とは何か
レーザー加工における「終値」とは、レーザーが最終的に加工を終える位置、すなわち加工パスの終着点を指します。
ブランク作業においては、形状の最終輪郭を描ききったあとに、どの位置で加工を終了するかという設定が必要です。
この終値の選定は、製品が材料から適切に分離されるようにするために極めて重要であり、加工効率やスクラップ処理、後工程の作業性にまで影響を及ぼします。
終値を設定する際には、「抜き落とし(フルカット)」か「ジョイント(小さな未加工部を残す)」のいずれかを選びます。抜き落としを行う場合、加工完了と同時に製品が母材から完全に分離されます。一方、ジョイントを設けた場合、製品は母材にわずかに残った部分で繋がっており、次工程での「バラシ作業(切り離し作業)」が必要となりますが、安定した加工やスクラップ管理においては有効です。
▽ 2. 抜き落とし時のトラブルと原因
ブランク加工で穴を抜き落とす際、多くの現場ではスクラップが下に落ちるよう、「ワークシューター」と呼ばれる排出用の開口部を通じて排出される構造となっています。しかし、ワークシューターのサイズには限りがあり、保有している機械によっても異なります。
そのため、ワークシューターのサイズよりも大きなスクラップを抜き落とそうとすると、以下のような問題が発生する可能性があります:
* スクラップがシューターに入りきらず、加工中に材料と加工台の隙間で擦れる
* 擦れたスクラップが製品や加工テーブルに傷をつける
* 材料と干渉し、加工中の品質不良や異常停止の原因となる
これらのトラブルは、特に比較的大きな穴や四角形のくり抜きなどで顕著になります。スクラップが途中で引っかかってしまうと、レーザーの反射や材料の変形につながり、加工精度にも悪影響を及ぼします。
▽ 3. 分割加工という解決策
このような問題を回避する方法として有効なのが「分割加工」です。分割加工とは、1つの大きな形状を一度に抜き落とすのではなく、意図的に分割線(スリッドやキリコミ)を設け、加工を複数の小さなパートに分けて行う手法です。
例えば、40mm四方の正方形の穴を抜きたい場合、そのまま一括でフルカットすると40mmサイズのスクラップが落ちます。
しかし、機械のワークシューターが30mmしかない場合、スクラップが詰まってしまう恐れがあります。
そこで、あらかじめ正方形の中央に十字のスリットを入れておき、
4つの三角形に分割した状態で抜き落とすように加工パスを設定します。
こうすることで、1つあたりのスクラップが小さくなり、ワークシューターを安全に通過させることが可能となります。さらに、分割による衝撃分散の効果もあり、材料の変形も抑えられる利点があります。
▽4. ジョイントとの組み合わせによる最適化
分割加工と同時に「ジョイント」を活用することで、さらに高品質かつ効率的な加工が実現できます。たとえば、スリットで分割した後にそれぞれの外形をジョイント付きで加工すれば、スクラップがすぐに落下せず安定した加工が可能です。加工終了後にスクラップを一括で除去する「バラシ作業」が必要となりますが、バラシしやすい構造を意識すれば作業効率を上げることも可能です。
▽5. 加工データの工夫と現場での意識
このような加工方法を実現するためには、加工データの作成段階での工夫が求められます。CAD/CAMでの設計時に、終値の設定やスリットの位置、ジョイントの数やサイズなどを調整し、製品形状や機械性能に応じて最適なパスを割り付けることが重要です。
現場のオペレーターやプログラマーも、機械の特性を正しく理解し、
「どのサイズのスクラップがシューターを通るか」「どのような分割方法が適切か」
といった点に常に注意を払いながら加工プログラムを設計することが
安全で効率的な加工には不可欠です。
以上のように、レーザー加工における終値の設定とスクラップ処理の考慮は、
製品品質や機械トラブル回避に直結します。
特に抜き落とし時のトラブルを防ぐためには、分割加工やジョイントの活用を組み合わせ、現場ごとの最適な加工方法を選択することが重要です。
加工トラブルを未然に防ぎ、安定した生産を行うためにも、
加工設計段階からの工夫と現場の知見の共有がこれからの課題といえるでしょう。
| 会社名 |
有限会社 早野研工 (はやのけんこう) |
エミダス会員番号 | 5681 |
|---|---|---|---|
| 国 | 日本 | 住所 |
日本 岐阜県 大垣市 |
| 電話番号 | 0584-89-6598 | FAX番号 | 0584-89-1186 |
| 資本金 | 500 万円 | 年間売上高 | 45,000 万円 |
| 社員数 | 37人 | 担当者 | 代表取締役社長 早野文仁 |
| 産業分類 | 工作機械 / 輸送機器 / 事務用機器 | ||
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