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概要
SCM435は、機械構造用合金鋼として高い引張強さと靱性(ねばり強さ)を併せ持ち、自動機部品や構造材、シャフト類などに広く使用されています。
一方で、熱処理による硬化や焼き付きリスクがあるため、切削加工には高度な制御と工具管理が求められます。
横尾精密工業では、SCM435の特性に合わせた最適な加工条件を整え、高精度かつ安定した旋盤加工を実現しています。
◇SCM435とは?
SCM435は、クロム(Cr)とモリブデン(Mo)を含む合金鋼で、焼入れ性・強度・疲労強度・耐熱性に優れる材料です。
自動車部品、機械構造材、油圧部品、工具など、高荷重・高応力のかかる場面で多用されます。特に、調質処理(焼入れ+焼戻し)後はHRC30〜40程度の硬度となり、耐摩耗性や耐衝撃性が向上します。
◇特徴
・高強度・高靱性を持ち、過酷な使用環境でも信頼性が高い素材です。
・熱処理による硬化で、耐久性の高い部品設計が可能です。
・切削加工では工具摩耗や発熱、焼き付き対策が必要です。
・寸法精度や面粗さを安定させるには、加工条件と工具選定が重要です。
◇使用例
・ 自動機・産業装置の軸・シャフト類
・ 油圧・空圧機器の摺動部品
・ 機械構造材・冶具ベース部品
・ 自動車部品(エンジン・駆動系構成品など)
◇加工方法
横尾精密工業では、SCM435材に対し、Φ200まで対応可能な複合旋盤を用いた外径・端面・ねじ切り加工を実施しています。
焼入れ処理済み材については、耐熱性のある超硬バイトを使用し、低速・高トルクの加工条件で発熱を抑制。さらに、高圧クーラントを併用することで、工具寿命の安定化と焼き付き防止を実現しています。
寸法精度が求められる部品では、仕上げ旋盤またはマシニングセンターによる追加加工を行い、図面通りの形状再現に対応しています。
◇取組み
SCM435は、素材ロットや熱処理条件によっても切削挙動が変化するため、当社では加工履歴のデータベース化とリアルタイム測定によるフィードバックを活用しています。
三次元測定機・真円度測定器・面粗さ測定器を用いた工程内検査により、品質の安定化とトレーサビリティ強化を実現。
また、長尺部品や複雑形状部品に対しても、振れやたわみを考慮した治具設計と工具パス最適化により、精度保証が可能です。
◇まとめ
SCM435は、高強度・高靱性・熱処理性を兼ね備えた非常に優秀な構造用鋼材ですが、加工の難しさを理解したうえでの適切な技術対応が求められます。
横尾精密工業では、複合旋盤やマシニングを活用し、SCM435材においても寸法精度・表面品質を安定して確保する体制を整えています。
耐久性や機能性を重視する精密部品のご相談がありましたら、ぜひお問い合わせください。
◆企業情報
横尾精密工業株式会社
〒322-0302
栃木県鹿沼市深程171-1
Tel:0289-75-1123
Fax:0289-75-1125
GoogleMap: https://maps.app.goo.gl/GazY7ntemhpGTZUF6
| 会社名 |
横尾精密工業 株式会社 (よこおせいみつこうぎょう) |
エミダス会員番号 | 47343 |
|---|---|---|---|
| 国 | 日本 | 住所 |
日本 栃木県 鹿沼市 |
| 電話番号 | 0289-75-1123 | FAX番号 | 0289-75-1125 |
| 資本金 | 1,000 万円 | 年間売上高 | 100,000 万円 |
| 社員数 | 20人 | 担当者 | 横尾 光則 |
| 産業分類 | 治工具 / 測定機械 / 通信機器 | ||
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