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CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)は、軽量性と高剛性を兼ね備えた次世代の複合材として幅広い分野で注目されています。特に、大型部品への展開は輸送機器や産業機械、構造部材において大きな価値を持ちます。しかし、大型CFRTP部品を安定的に成形するためには、高い設備能力と品質保証体制が不可欠です。
河村機械工業所では、最大500mm×500mm級の成形に対応可能な設備を整え、試作から評価まで一貫した体制を構築しています。大型部品成形の特徴と対応体制について紹介します。
【大型成形の設備対応】
河村機械工業所の設備は、最大加圧200tのプレス能力を持ち、成形温度は約400℃まで対応可能です。最大金型サイズは1200×1500mmと大型であり、製品サイズはおよそ500mm×500mm程度を目安に成形することができます。これにより、従来の小型部品にとどまらず、大型パネルやカバーといった部品の試作・量産に対応可能です。
【成形材料と中間材の選択】
使用可能な樹脂はPP、PA6、PA66などの一般的な熱可塑性樹脂に加え、PLAやPA11といった植物由来樹脂まで幅広く対応しています。中間材はプリプレグ、不織布、チョップド材、UDテープなどに対応しており、大型部品においても設計要件やコストに応じた最適な組み合わせを選定できます。樹脂と繊維の配向設計を工夫することで、大型部品でも剛性を維持しながら軽量化を実現可能です。
【成形条件と検証】
大型部品では、冷却プロセスや成形圧力の均一性が品質に直結します。河村機械工業所では、ヒートアンドクールとコールドプレスの両方式を用い、製品形状や外観要求、ロット数に応じて条件を最適化しています。特に、大型部品は厚みやリブ形状によって冷却時間が変化するため、適切な条件設定が不可欠です。A4相当の平板金型を活用して温度・圧力・冷却条件を段階的に検証し、最終的に実形状へ展開するプロセスを採用しています。
【検査と品質保証】
成形後の品質確認には、社内だけでなく外部の研究機関の力も借ります。これにより、500mm級の大型部品でも寸法精度や外観品質を保証可能です。特にボイドや樹脂だまりなど製品内部の確認は大型部品において重要な評価項目です。社内での切削やコーティングは未対応ですが、協力会社と連携することで二次加工や最終組立までを含めた品質保証体制を構築しています。
【用途展開の可能性】
500mm級の大型CFRTP部品は、軽量パネル、カバー、構造部品など幅広い用途に展開可能です。写真のモーターケースのように金属では重量が課題となる部品をCFRTPに置き換えることで、軽量化による燃費改善や作業効率向上に寄与します。また、PLAやPA11などの植物由来樹脂と組み合わせることで、環境対応型製品としての差別化も図れます。
【まとめ】
CFRTPの大型部品成形は、設備能力と品質保証体制の両立が必要不可欠です。河村機械工業所は、200tプレス、最大1200×1500mmの金型対応、500mm級製品成形を実現できる設備体制を備えています。さらに、検査設備や協力会社・機関との連携を通じて、大型部品開発における信頼性を確保しています。大型CFRTP部品の開発を検討する際には、有力なパートナーとなるでしょう。
【お問い合わせ先】
株式会社 河村機械工業所
本社:東京都板橋区清水町2-4 【コンポジットに対応】
花園工場:埼玉県深谷市北根10 【金属プレスに対応】
URL:https://www.kawamura-kikai.co.jp
お問い合わせフォーム:https://www.kawamura-kikai.co.jp/contact/
※お問い合わせの際は「エミダスを見た」とお伝えください。
| 会社名 |
株式会社 河村機械工業所 (かわむらきかいこうぎょうしょ) |
エミダス会員番号 | 105383 |
|---|---|---|---|
| 国 | 日本 | 住所 |
日本 東京都 板橋区 |
| 電話番号 | 03-3962-0415 | FAX番号 | ログインをすると表示されます |
| 資本金 | 6,400 万円 | 年間売上高 | |
| 社員数 | 50人 | 担当者 | 河村 護 |
| 産業分類 | 産業用機械 / 輸送機器 | ||
| 主要取引先 |
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