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輸送機器やドローン部品の開発において、軽量化と剛性確保を両立することは常に重要な課題です。CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)に発泡材を組み合わせた成形は、その解決策として注目されています。河村機械工業所では発泡体をコアに用いたCFRTP成形を試み、軽量かつ高剛性の部品開発に取り組んでいます。
【発泡成形の考え方】
発泡体をコア材とし、その上下にCFRTPを積層してプレス成形します。課題は、発泡体を潰さずに安定して接合することです。発泡体の種類や樹脂の特性を組み合わせ、最適な加熱・加圧・冷却条件を設定することで、再現性の高い成形を実現しています。
【軽量化効果】
試作では、無垢のCFRTP成形品に比べ、発泡体を組み合わせた成形により約30%の軽量化を確認しています。これは、部品剛性を保ちながら重量を削減する有効な手段であり、可搬重量やエネルギー効率が重視されるドローン部品に特に有効です。
【ドローン羽根での試作事例】
255mm級の羽根形状を対象とした試作において、発泡体を残したまま成形することに成功しました。繊維配向は翼の応力方向に合わせ、ねじれ剛性を確保する工夫が行われています。完成品はトリミングや穴あけによって仕上げられ、三次元測定機により形状精度が検証されました。
【量産化への展望】
発泡成形をドローン部品に適用することで、飛行時間の延長や安定性の向上といった効果が期待されます。さらに、条件設定や材料選定を最適化することで、量産への適用も見据えた開発が可能です。量産移行に向けては、発泡体の安定供給や冷却条件の最適化といった課題も検討されています。
【設備と対応範囲】
設備は最大200tのプレス、成形温度は約400℃まで対応可能です。金型は約1200×1500mm、製品サイズは500×500mm程度まで成形可能です。A4サイズの平板金型を用いた条件出しや比較試験も実施可能です。検査は三次元測定機や画像寸法測定機で行い、成形品質を保証しています。二次加工は社内未対応ですが、協力会社と連携し、切削や組立まで含めた対応が可能です。
【まとめ】
発泡成形とCFRTPの組み合わせは、軽量と高剛性を同時に実現できる技術です。特にドローンのように軽量化と耐久性が求められる分野において大きな可能性を持ちます。河村機械工業所では試作から評価、協力会社との連携による量産検討まで、一貫した開発体制を整えています。
【お問い合わせ先】
株式会社 河村機械工業所
本社:東京都板橋区清水町2-4 【コンポジットに対応】
花園工場:埼玉県深谷市北根10 【金属プレスに対応】
URL:https://www.kawamura-kikai.co.jp
お問い合わせフォーム:https://www.kawamura-kikai.co.jp/contact/
※お問い合わせの際は「エミダスを見た」とお伝えください。
| 会社名 |
株式会社 河村機械工業所 (かわむらきかいこうぎょうしょ) |
エミダス会員番号 | 105383 |
|---|---|---|---|
| 国 | 日本 | 住所 |
日本 東京都 板橋区 |
| 電話番号 | 03-3962-0415 | FAX番号 | ログインをすると表示されます |
| 資本金 | 6,400 万円 | 年間売上高 | |
| 社員数 | 50人 | 担当者 | 河村 護 |
| 産業分類 | 産業用機械 / 輸送機器 | ||
| 主要取引先 |
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