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東京地方最低賃金審議会は2026年8月5日、東京都内の最低賃金を現行から54円引き上げ、時給1,280円(4.4%増)とするよう東京労働局長に答申しました。
国の審議会が示した目安(Aランク:54円増)通りの決定となり、異議申し立てなどの手続きを経て2026年10月1日より適用される見通しです。これにより、東京都の最低賃金は全国最高額を維持することになります。
本記事では、東京都の最低賃金改定のポイントと、10月1日の適用に向けて都内企業が今すぐ取り組むべき具体的な準備について分かりやすく解説します。
1. 2026年度(令和8年度)東京都最低賃金の改定概要
今回の答申における主な改定内容は以下の通りです。
・改定後の最低賃金:時給 1,280円(現行1,226円)
・引き上げ額・率:54円増(4.4%増)
・国の目安との差:国の目安(54円)通り
・適用開始予定日:2026年10月1日
引き上げは6年連続となります。昨年度の過去最大の引き上げ(63円増)と比べると伸び率は落ち着いたものの、54円の大幅増額で時給1,280円に達します。
2. 審議の背景と月給制社員への影響
今回の審議では、使用者(経営)側から「足元の中小企業の支払い能力が考慮されていない」との懸念が示された一方、労働者側からも「物価高に対して要求に遠く及ばない」との声が上がるなど労使の主張が交錯しました。
また、最低賃金の適用はパート・アルバイトだけでなく、月給制で働く正社員や契約社員にも及びます。
◆月給制社員の時給換算チェック方法
(基本給 + 毎月支給される対象手当)÷ 1ヶ月の平均所定労働時間 ≧ 1,280円
※対象外となる手当:通勤手当、家族手当、時間外手当(残業代)、深夜手当、皆勤手当などは除外して計算します。
10月1日以降、時給換算額が1,280円を下回る従業員がいる場合は、給与改定(基本給等のベースアップ)が必要となります。
3. 都内の企業が今すぐ取り組むべき3つのアクション
10月1日の適用に向け、以下の準備を早めに進めていきましょう。
① 全従業員の給料シミュレーションと見直し
新最低賃金(1,280円)に対応するための人件費増加額を試算します。最低賃金ラインに近い従業員の給与を引き上げることで、他のベテラン社員や中堅社員との給与格差が縮まりすぎないか(賃金逆転現象の防止)の調整も考慮が必要です。
② 労務費を含めた価格転嫁の準備
人件費コストの上昇分を吸収するため、自社の原価計算データを整理し、労務費の上昇分を反映した販売価格・受注価格の見直しや取引先への価格交渉(価格転嫁)を進めましょう。
③ 賃上げ・省力化の助成金・補助金を活用
事業場内で最も低い賃金を引き上げ、設備投資などを行う企業を支援する「業務改善助成金」や、人手不足を解消するための「省力化投資補助金」など、国の支援制度を積極的に活用して負担軽減を図りましょう。
まとめ:10月1日の適用に向けて早めの体制整備を
東京都内の最低賃金は10月1日より全国最高額となる1,280円へ引き上げられる見通しです。
人件費の上昇は経営に直結するため、最新の改定情報を把握しつつ、給与体系の見直しや生産性向上のための設備投資、助成金・補助金の申請準備を計画的に進めていきましょう。
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