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業界特集
![前処理から後処理まで一貫加工!自動化で省人化と作業改善を達成](https://emidas-magazine.nc-net.com/wp-content/uploads/2024/04/Picture2.jpg)
旭鍍金株式会社(三重県津市)
掲載企業旭鍍金株式会社
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主要3品目
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電子部品
産業用機械
通信機器
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従業員数
97 人
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年間売上高
- 20 億円
旭鍍金株式会社は、フープめっき、バレルめっき、静止めっきを三本柱とし、主に自動車関連製品のターミナルやコネクタ類などの加工に対応している。前処理からバレル研磨、脱脂、熱処理まで一貫して自社で加工できるのが同社の強みだ。「いろいろな種類のめっきに対応しており、前処理からも全てお任せいただける体制を取っています。めっきを1社にまとめることができるのが当社の売りです」と話すのは営業部長後藤氏で、現在は新規取引先の開拓を推し進めているところだ。
同社では働きやすい環境の実現も重視している。人手不足が叫ばれている製造業にあって、安定した従業員の確保が今後より重要となってくる。同社が省人化や作業環境の改善を目的として、治具掛け(めっき処理を施すための準備)の自動化やロボットによる搬送を始めたのは10年以上前にさかのぼる。めっきは人の手が多くかかる。自動機の開発やロボットの導入はめっき業界としては早くから着手している。「ばらつきを減らし、品質の安定化にも貢献しています。お客様に安心してもらえるという点でもメリットがある」と専務取締役杉野氏は語る。さらにバレルめっきの「傷が付きやすく、変形しやすい」という欠点を解消するため、専用トレーの開発や、水中で製品を取り出すといった工夫を行うなど、作業改善にも意欲的だ。
同社は現在、車載関連の売り上げが6割以上を占める。「100年に一度の改革期」ともいわれる自動車業界で、車両の動力がガソリンから電気に移行する中、同社が取り扱う製品にも変化が現れている。ターミナル類などはより大きくなり、デリバリーや保管、作業にもこれまで通りの方法では難しくなってきている。現在の売り上げを維持できるかどうかも不透明だ。新たな柱を作り出すために、新分野の業種へも広げていくことを目的に展示会などへの参加を進めている。めっき業界も今、「変化の時」だ。
同社は三重県で最も大きなめっき会社として、業界をけん引する立場にある。廃業する会社も後を絶たず、再編が進んでいるという。「今後は、“やれるところがやっていく”といった状況。特徴を出していかないと安定した仕事を続けていくことは難しい」と杉野氏は懸念している。同社ではM&Aにより群馬県にも新たな生産拠点を構えた。群馬の工場にはまだ新たな設備を入れる余裕がある。今後どのような業種・技術で展開を進めていくか模索しているところだという。旭鍍金は東海地方だけでなく、関東地方の技術を取り入れ、表面処理の地盤を作る。そしてさらに客先から支持される企業を目指す。
![フープめっき品, Hoop Plated Products by Asahi Mekki](https://emidas-magazine.nc-net.com/wp-content/uploads/2024/04/Picture2-1280x853.jpg)
![フープめっき設備, Hoop Plated Equipment](https://emidas-magazine.nc-net.com/wp-content/uploads/2024/04/Picture1.jpg)
![本社工場, Aerial shot of the Factory Headquarters](https://emidas-magazine.nc-net.com/wp-content/uploads/2024/04/Picture3-1.jpg)