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技術・製品情報
焼付きのないアルミダイカスト鋳造を目指して
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「焼付き」とは、アルミダイカスト鋳造の工程において、溶融したアルミニウムが金型の表面に付着してしまう現象のことを指します。この現象は、ダイカスト鋳造の生産性と品質に大きな影響を与える課題です。
アルミダイカストにおける焼付きは、製品品質や生産効率に大きな影響を与える重要な問題です。アルミダイカスト工程では、金型の温度不均一、離型剤の不適切な使用、金型の材質や表面処理不良が焼付きの原因となります。焼付きが発生すると、製品に表面欠陥が生じ、生産効率も低下します。当社では、アルミダイカストの焼付き防止に最適な離型剤の選定やスプレーロボットの活用を行い、焼付きの発生を最小限に抑えています。これにより、アルミダイカスト製品は高品質を維持し、焼付き問題を解決した製品を安定的に提供しています。
【アルミダイカストにおける焼付きの主な原因】
・温度の不均一
ダイカスト金型の温度管理が不十分だと、アルミが溶融時に型表面に異常付着しやすくなり、焼付きにつながります。
・離型剤の不適切な使用
離型剤が不適切であったり、量が不足している場合、製品が金型に密着して取り外しが困難になり、焼付きが起こってしまいます。
・金型材質や表面処理の問題
ダイカスト金型自体の表面加工が適切でないと、アルミと金型の摩擦や付着が発生し、焼付きにつながります。
アルミダイカスト工程で焼付きが発生すると、以下のような問題が生じます。
製品品質の低下:完成品に表面欠陥が生じ、最終用途における性能悪化につながります。特に、自動車部品や電子制御部品など高精度が求められる分野では致命的な欠陥となります。
生産効率の低下:金型へ付着したアルミを取り除く作業が頻繁に発生し、生産速度が大きく低下する場合があります。
金型の寿命短縮:焼付きにより金型が損傷すると、新たな金型製作が必要となり、コストが増加します。
当社では、アルミダイカストにおける焼付きの発生を最小限に抑えるために、以下のような対策を徹底しています。
最適な離型剤の選定とスプレーロボットの活用
製品や工程条件に適した離型剤を選定し、スプレーロボットによる均一な散布を行うことで、溶融アルミの金型への過剰な付着を防ぎます。また、スプレーロボットによる微細な霧状噴霧により冷却効率が高まり、金型の耐久性が向上します。
定期的な金型メンテナンス
金型の定期メンテナンスを実施し、堆積したアルミやアンダーカット部の点検を行うことで、焼付きやトラブルを未然に防ぎます。
ハードコーティング(タングステンコーティング)の採用
金型表面にタングステンコーティングを施すことで、耐摩耗性と耐熱性を向上させ、焼付き防止効果をさらに高めています。
生産工程の継続的な改善
生産工程を常に見直し、焼付きが発生しやすい要因を特定し、適切な対策を講じることで、安定した生産体制を維持しています。
こうした焼付き防止の対策により、当社のアルミダイカスト製品は高い品質を維持し、耐久性や機能性に優れています。自動車産業など、高い精度と耐久性が求められる用途で多くの信頼をいただいております。
【Yamaguchiのアルミダイカスト鋳造の特長】
当社のアルミダイカスト鋳造技術には、以下の特長があります。
・420tから800tのダイカストマシンを完備し、幅広い製造ニーズに対応します。
・製品重量最大6.5kgまで対応可能。
・毎月約6万5千個の製品を生産しています。
・鋳造後の精密加工を自社工場内で一貫して行い、高品質と短納期を実現します。
「焼付きは」、アルミダイカスト鋳造における品質や生産性に大きな影響を及ぼす重要な課題です。当社では、最適な離型剤の選定、スプレーロボットの活用、定期的な金型メンテナンス、ハードコーティングの採用、そして生産工程の継続的な改善を徹底することで、焼付きの発生を最小限に抑えています。
これらの対策により、当社のアルミダイカスト製品は高い品質、優れた耐久性、および安定した性能を実現し、自動車産業をはじめとする高精度・高耐久が求められる分野で多くの信頼を得ています。
今後も継続的な技術革新と品質向上に努め、より高性能なアルミダイカスト製品をお客様に提供してまいります。
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