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「自動化を進めたいが、産業用ロボットは高すぎて手が出ない」 「多品種少量生産だから、専用機を入れても段取り替えで時間が消える」
中小製造業の経営者様からよく伺う悩みです。 世にある「スマートファクトリー」などの記事は、大掛かりな設備投資が前提のものが多く、現場の実情と乖離しています。
本記事では、高額なロボットアームを入れる前にやるべき、「治具(ジグ)」と「からくり」などを活用した、泥臭くも確実な自動化(LCA:ローコストオートメーション)のロードマップを提案します。
目指すのは「無人化」ではなく、作業者の「あと一本の手」を機械に担わせることです。
Q:なぜ「いきなりロボット」は現場で埃をかぶるのか
A:現場にいきなり高機能なロボットを導入しても失敗する最大の理由は、「作業が標準化されていないから」です。 ベテラン職人の「コツ」や「勘」に頼っている作業をそのまますぐにロボットに置き換えることは難しいです。
また、頻繁に製品が変わる中小企業の現場では、汎用性の低い専用機はすぐに「邪魔なオブジェ」と化します。 まずは「高価な機械」ではなく、「安価な工夫」で作業の一部を代替することから始めます
ステップ1:作業者の「待ち時間」と「歩行」の棚卸し
まずは、現状把握です。ここでは「生産個数」などの大きな数字ではなく、作業者個人の「無駄な動き」に着目します。 現場を歩き、以下のシーンを探してください。
「待つ」: 機械の加工が終わるのを、ただ見ているだけの数秒~数十秒。
「運ぶ」: 加工済みのワークを、次の工程の箱に入れるために振り返る・歩く動作。
「支える」: ネジ止めの際、片手でドライバーを持ち、もう片方の手で部品を固定している(=片手がふさがっている)。
この「ちょっとした不便」こそが、自動化の最初のターゲットです。
ステップ2:手作り治具と「重力」の活用(予算数万円~)
ターゲットを決めたら、高額なアクチュエーター(駆動装置)を買う前に、まずは「電気を使わない自動化(からくり)」が可能かを検討します。
導入イメージ
「支える」を自動化(保持治具):
トグルクランプ等の安価な留め具を使い、ワークをワンタッチで固定する治具を作る。
効果: 作業者の「左手」が解放され、両手で作業ができる、あるいは次の部品の準備ができるようになります。
「運ぶ」を自動化(シューター/滑り台):
加工が終わった部品を箱に入れる際、塩ビパイプやアルミフレームで作った坂道(シューター)を設置する。
効果: 「振り返って箱に入れる」という動作が消え、ポイッと置くだけで重力で勝手に次工程へ運ばれます。
これらは予算的にも安価(数万円~)作れるレベルのものです。まずは「動力なし」でどこまで楽になれるかを試します。
ステップ3:ちょい足しセンサーと「簡易アクチュエーター」
物理的な治具で楽になったら、次に安価な電気部品(センサーやエアシリンダー)を「ちょい足し」します。これが**LCA(ローコストオートメーション)の神髄です。
払い出しの自動化:
加工完了の信号を拾い、エアシリンダーで「ポンッ」とワークを押し出し、ステップ2のシューターに流す。
効果: 人が機械から取り出す手間がゼロになります。
ポカヨケ(ミス防止)の自動化:
治具にマイクロスイッチを付け、部品が正しくセットされていないと機械が起動しないようにする。
効果: 「不注意による不良」を物理的に作らせない仕組みになります。
ここでのポイントは、制御盤を含めた大掛かりなシステムにせず、「その工程単体で完結する小さな仕掛け」に留めることです。これなら故障しても、その部分だけ手作業に戻せばラインは止まりません。
結論:自動化は「職人技」を際立たせるという中小企業に合った考え
自動化=職人の敵、ではありません。 単純な「搬送」「固定」「排出」といった付加価値の低い作業を、治具や簡易機械に任せることで、職人は「段取り」「品質確認」「難易度の高い加工」といった、人間にしかできない付加価値の高い仕事に集中できるようになります。
人の「手」を拘束している作業を見つける(保持・運搬)
治具と重力で楽にする(からくり)
エアシリンダー等で半自動化する(LCA)
この階段を登った先に初めて、協働ロボットなどのハイテク機器が活きる土壌が整います。 まずは明日、現場で「左手がふさがっている作業」を探すことから始めてみませんか。
別記事ですが、検討してみようと思われた方へ向けた自動化進め方のロードマップです
自社だけで抱え込まない。プロと作る「身の丈に合った」自動化ロードマップ
https://ja.nc-net.or.jp/company/83727/product/detail/264666/
他にも自動化に関する記事があります。是非参考に
自動化装置とは?導入メリットについて詳しく解説
https://ja.nc-net.or.jp/company/83727/product/detail/253220/
省スペースと自動化で、現場にちょうどいい解決を
https://ja.nc-net.or.jp/company/83727/product/detail/257921/
工具レスの治具が現場の省力化を促進
https://ja.nc-net.or.jp/company/83727/product/detail/254282/
現場改善を“装置化”へつなげる、失敗しないための3つのステップ
https://ja.nc-net.or.jp/company/83727/product/detail/265196/
省力化装置導入の後悔しない判断基準とは?
https://ja.nc-net.or.jp/company/83727/product/detail/265192/
省人化と品質管理の両立に挑む現場の知恵
https://ja.nc-net.or.jp/company/83727/product/detail/253227/
◆ティーエイチエーの取り組み
株式会社ティーエイチエーは、自社製作による装置や治具を通じて、製造現場の品質安定と工程最適化に貢献しています。圧入時の荷重やストロークの可視化とトレース管理により、組立品質の均一化と不良率の低減をサポートしています。当社の設備は、手作業から省力化へ、さらに省人化へと移行する段階において、工程分析と効果検証の重要な役割を果たします。検査と品質向上におけるティーエイチエーの技術とノウハウは、自動化を成功へと導くための確かな基盤となります。
【企業情報】
株式会社ティーエイチエー
所在地:〒444-0843
愛知県岡崎市江口二丁目5番地4
TEL:0564-53-4052
FAX:0564-53-8024
| 会社名 |
株式会社 ティーエイチエー (てぃーえいちえー) |
エミダス会員番号 | 83727 |
|---|---|---|---|
| 国 | 日本 | 住所 |
日本 愛知県 岡崎市 |
| 電話番号 | ログインをすると表示されます | FAX番号 | ログインをすると表示されます |
| 資本金 | 1,000 万円 | 年間売上高 | |
| 社員数 | 10人 | 担当者 | 新富 孝志 |
| 産業分類 | 治工具 / 測定機械 / 産業用機械 | ||
| 主要取引先 |
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